運転免許~自主返納の巻 6

高齢世帯 店がだんだん 遠くなり

熊日新聞に2日ほど前に載った肥後狂句。
母が電話で教えてくれた。
これはまさしく我が家のことだと
電話口で「がっはっは!」と
笑い飛ばす、その母の明るい雰囲気に
私はホッとした。

車を手放し「不自由になった」
とポツンとつぶやいた父の言葉に
高齢とはいえ、まだまだ元気な父から
強引に免許を奪ってしまった自分の
後ろめたい感じを、この肥後狂句が救ってくれる。
きっと同じように免許を手放し、
不自由を強いられてる高齢者世帯が多いのだろう。
不自由は自分たちだけはない!
と思わせてくれる一句なのだ。

病院通い
お墓参り
買い物
美容院
etc

何をするにも父の運転だったから。
「タクシーは贅沢だ」という
両親の世代の価値観は
そう簡単には変えられない。
タクシーを使っても
維持費などを考えると
今までと出費はそう変わらないと
何度説明しても
タクシーを呼ぶことに
特に父には抵抗がある。

では、どうするか?

買い物は、生協の宅配に託し、
病院だけはまとめて、タクシーで回り、
お墓参りは近所の親戚の車に同乗させてもらい、
美容院はタクシーで行くには近すぎる。
仕方ないので白髪染めをせず、
髪を伸ばすしかチョイスがない母。
この際、イメチェンを楽しんでもらう。

歩いて10分のスーパーには
シルバーカーを押してもらうことにした。
シルバーカーなんて嫌だ!
と抵抗していた母に
「みんな使っているよー」と言って
その気になってもらい、
弟夫婦が送っていたカタログから
好きな柄のシルバーカーを選び
実物で感触を試し、
ついに購入までたどり着いた。

「シルバーカーを押していくほど
私は年取っとらんばい!」
という気持ちが
心の奥底にずっとあったのだ。

一日も早くこの「不自由」に慣れてくれれば
いいのだけど・・・と思う
遠くに住む娘であった。